the anniversary of the end of World War II, 八月十五日という日

市ヶ谷の駅から、靖国神社へ向かう。

このあたりは、私が社会人になった頃に会社があり、滞在していた場所。
特別に思い入れがある。

激しいミンミン蝉の声。
大勢の人。
一日中待機されているであろう取材人。
外国人の姿も。

”国を守る”、
”国の為に命を賭ける”　という、
現代の私たちの生活では忘れられているような感覚を思い出す。


私の母方の祖父は、第二次世界大戦中、沖縄で亡くなった。
その頃母は祖母のおなかの中にいて、祖父は、生まれてくる子が男だったら”勝”、
女だったら”勝子”と名付けるように伝え、戦争に旅立って行った。

母は、祖父を知らない。
母の子である私たちも。

同じように、戦争で家族を失った人達が、日本中に大勢いる。

戦後63年経って、こうして自由があり、
世界中を旅することができる私たちは本当に幸せである。

今、当たり前に感じている“自由”が、
その当時生まれていたら、決して当たり前ではなかった。

日本を守り、造って下さった先人の方々に、感謝し手を合わせる。


そして、戦争を知らない私たちは、その気持ちを忘れてはいけないと改めて思う。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平成二十年 八月十五日によせて